症例&コラム

痛みなく親知らずを抜歯しませんか?4本一気に抜くことができますについて

痛みなく親知らずを抜歯しませんか?4本一気に抜くことができます

静脈内鎮静法で親知らず抜歯
日本人は顎が小さく、親知らずが生えるスペースがない方が大半です。
そのため、親知らずの頭が少しだけ出ている、半埋伏といった状態の方が多数いらっしゃいます。
半埋伏状態の親知らずは磨きにくいため、虫歯や歯周炎になるリスクが高くなります。

親知らず周囲の歯肉が腫れた、物が挟まりやすい、虫歯になったといった場合は、親知らずを抜歯することをおすすめしています。

相談にいらっしゃる患者様の多くは、「親知らずの抜歯は怖い」「横向きに埋まっているといわれた」「1本ずつ抜いて何度も痛いのが嫌」といったお悩みを打ち明けられます。 確かに親知らずの抜歯は世間的に「痛くて大変」といったイメージだと思います。

では親知らずの抜歯はどのような治療になるのでしょうか。


親知らずが完全に生えている場合の抜歯(智歯)

歯が生えている(出ている)場合は、局所麻酔をした後、周囲の歯肉を少し切開し、へーベルと呼ばれる先がヘラのようになっている器具を使用し、歯を掘り出すようにして抜きます。
麻酔がしっかりと効いている場合は基本的に痛みはありませんが、歯を掘り出すときにメリメリとした、骨に響く不快感が生じます。 基本的に10分程度で抜歯は終わります。

智歯の抜歯後の痛みの変化

麻酔が切れた後は、ずきずきとした痛みがあります。
抜歯後翌日~2日目が痛みと腫れのピークになり、その後は徐々に収まっていきます。
平均的に3日目には収まっている場合が多く、上の歯を抜いた時よりも下の歯を抜いた時の方が腫れや痛みは強い傾向にあります。


親知らずが埋まっている歯の場合(智歯埋伏)

埋伏、半埋伏の歯の場合、骨の中に歯が埋まっている状態になります。
局所麻酔を行い、歯肉を切開し、骨に穴を空けます。親知らずの頭が見えたら、そこから親知らずを切削器具で分割し、細かくしてから少しずつ除去していきます。
親知らずを抜いた後は、切開した部分の歯肉を縫い合わせて、約1週間後に抜糸を行います。
麻酔を行いますが、親知らずが深い場合は途中で麻酔の効きが悪くなり、途中で痛みが出る場合があります。
治療時は骨を削るため、ガリガリと響くような不快感を生じます。
基本的には30分以内に終わりますが、骨が固い場合などは1時間程度かかる場合もあります。

智歯埋伏の抜歯後の痛み

麻酔が切れた後は、ずきずきとした痛みがあります。
抜歯後翌日~2日目が痛みと腫れのピークになり、その後は徐々に収まっていきます。
平均的に3日目には収まっている場合が多く、上の歯を抜いた時よりも下の歯を抜いた時の方が腫れや痛みは強い傾向にあります。

下唇の痺れるリスク
親知らずは下顎骨内の深い部位に位置しており、唇の感覚をつかさどる神経と近接しています。 0.3〜3%程度の割合で術後に下唇の知覚異常を認める事があります。痺れた方のうち、ほとんどの方は数ヶ月で痺れが消失していきますが、稀に痺れが後遺症になる場合があります。
当院では外科処置に長けた医師が多く慎重に手術を進めていきますが、一定割合でどうしても出現する偶発症です。


4本同時に親知らず抜歯ができる無痛抜歯

親知らず抜歯の痛みは、上下の歯、埋伏かどうかで痛みに差が出ますが、痛みと腫れはつきものです。
また、埋伏状態になっている親知らずの抜歯は1本30分~1時間程度かかります。一般的な保険診療(起きた状態)で4本同時に抜こうとしても、患者様の体力が持たず、ほとんどの場合は1〜2本ずつの処置になります。
何度も辛い思いをするのが嫌だ、通院回数を減らしたいと思われている方には、点滴麻酔(静脈内鎮静法)による同時抜歯をお勧めしています。何本でも同時に抜歯することが可能です。

点滴麻酔(静脈内鎮静法)で親知らずが同時抜歯できます

無痛治療での親知らず抜歯は、腕からの点滴によって、ウトウトと眠ったような状態にする麻酔方法です。
全身麻酔とは違い、完全に意識を失うことはありません。
眠ったことを確認してから局所麻酔を行い抜歯を行うので、局所麻酔時の痛みもなく、抜いている最中の骨に響くような不快感も感じずに済みます。
入院する必要もないので、抜歯を行ったその日にお帰り頂くことができます。

点滴麻酔(静脈内鎮静法)での抜歯後の痛み

点滴内に痛み止めと腫れ止めを投与することができるので、抜歯後の痛みや腫れを軽減することが可能です。
通常の抜歯時よりも痛みや腫れが少ないため、同時に抜歯を行っても患者様のご負担が少なくて済みます。

点滴麻酔(静脈内鎮静法)での抜歯料金

点滴麻酔での親知らず抜歯は自費診療、保険適用外の治療になります。
当院では、親知らずの抜歯は1本3万円(税抜き)、点滴麻酔の料金が2時間目安で5万円(税抜き)となり、4本同時抜歯を行った場合は12万円(税抜き)からとなっております。


完全に痛みを感じない親知らず抜歯なら全身麻酔で

静脈内鎮静法は、ウトウトと眠ったような状態になりますが、完全に意識を失うわけではありません。
また、麻酔を行う歯科医師によって薬の量の調整を行うため、ウトウトとした状態の深さに差がある場合があります。
そういった場合、完全に痛みを感じずに終らないのではないかとご不安に思われる方もいらっしゃいます。
その場合は、全身麻酔での親知らず抜歯をお勧めします。
全身麻酔は完全に意識を失った状態になるため、手術中の痛みや不安、不快感などを感じることがありません。
当院では万が一に備えて大学病院水準のオペ室を完備し、手術に臨んでおりますので、安心してお受けいただけます。


親知らず抜歯後の注意事項

親知らず抜歯後一番大切なことは傷口にかさぶたを作らせるということです。
かさぶたは表面的に見えませんが、安静にしていれば24時間以内には出来上がります。

抜歯を行った日はうがいを行わない
抜歯後に気になるからと言ってうがいをしてしまうとかさぶたが取れてしまいドライソケットになってしまうことがあります。

食事は麻酔が切れてから
麻酔が残ったまま食事を行ってしまうと、頬や唇を噛んでしまうことがあります。抜歯当日でも、麻酔が切れた後からでしたらうどんやおかゆといった食事をしていただいても問題はありません。

歯磨きは翌日から行う
幹部は触らない方が良いですが、周りの歯はしっかりと歯磨きを行い、清潔を心がけてください。

抜歯後の穴に食べかすが入っても大丈夫
歯の穴に食べかすが入っても自然に排出されます。気になる場合はうがいを行い、患部を清潔にたもつようにしてください。


病院への連絡が必要な場合

親知らずの抜歯後はほとんどが徐々に収まっていくので気にすることはありません。
けれど膿が出ている場合や、収まった痛みがぶり返し、痛みが強くなっている場合は我慢せずかかりつけ医へ相談してください。

【監修】歯科医師 金丸健太

長崎大学歯学部卒業
外科治療を中心に診療をしております。特に外科矯正を多数経験しており、お顔のバランスと噛み合わせを考えた治療をご提供いたします。